毎週木曜日に配信している「データサイン・ランチタイムトーク」の模様をレポートします。当記事で取り上げるのは以下の配信です。

  • 配信日:2024年12月26日 
  • タイトル:2024年ランチタイムトーク振り返り
  • スピーカー:DataSign(データサイン) 代表取締役社長 太田祐一、ビジネスディベロッパー 宮崎洋史

ランチタイムトークの配信回数が200回を超えました

2024年最後となるこの日のランチタイムトークが、2020年4月の初回配信から数えてなんと202回目に到達しました。

ランチタイムトークは毎週木曜日の昼時間帯にDataSign(データサイン)のメンバーが気になる話題をトークするウェブ番組です。取り上げるテーマは、国内外のプライバシーテックの話題や、次世代のインターネットやウェブをめぐる産業や技術の動向、社会や法規制の状況などさまざまです。

約5年間も続けられた原動力は、視聴してくださる皆さんの存在です。ご常連の方も、たまたま視聴登録してくださった方も、本当にありがとうございます。

2024年のランチタイムトークは、この日を含めて計38回配信されました。ランチタイムトーク配信後のアンケートには合計3,253件のご回答をいただきました。

個人情報保護法の改正に向けた議論の行方

アンケート調査結果で特に好評だったトークは、2024年6月6日配信の「個人情報保護委員会における3年ごと見直しに対する議論について」でした。

個人情報保護法(令和2年改正法)の改正に向けて2024年6月3日に開催された第287回 個人情報保護委員会では、改正が必要なポイントに関するヒアリングが有識者を招いておこなわれました。現状の日本の法律はグローバル基準でみると比較的「ゆるい」ため、データの提供主体である国内外の個人はデータを悪用されないか不審を抱いたり、データを利用する企業にしてみるとクレームをつけられる不安を覚えたりします。その結果として本来取り組むべき国際的なデータの流通や利活用を妨げる懸念が増すことがヒアリング当日の公開資料からは読み取れます。

一方で、主に経済団体からは事業者の萎縮を招くなどの理由で、個人情報保護法における課徴金の導入や、個人の権利利益を侵害した企業に対する団体訴訟制度などに反対する意見が存在します。双方の溝を埋めるオープンな議論がさらに望まれます。

ここだけの話が飛び出すライブ配信をぜひご覧ください

一方、2024年6月6日に配信したランチタイムトークでは、アメリカ合衆国(米国)において提案・議論される国全体としてのプライバシー法制度の概要を紹介しました。成立すれば米国市場にリーチする日本企業にも影響しますが、AIに学習させるデータの収集やアルゴリズムの開発と、個人の権利保護のバランスなどをめぐり米国内の意見が割れています。日本だけでなく諸外国の議論の行方にも注目です。

ランチタイムトークのサマリーは弊社サイトで公開するレポートからご覧になれます。2024年末時点で多くの方に読まれているレポート記事は「Microsoft Edge の 3rd Party Cookie 終焉への対応」(2024年3月21日配信)でした。廃止と撤回の間で迷走を続けるサードパーティーCookie(3PC)の動向は、2024年のランチタイムトークでもしばしば取り上げたテーマのひとつです。

なお、ライブ配信する番組本編では公開レポートには載せきれない、ここだけの話がちょいちょい出てきます。2025年も引き続き、ランチタイムトークをお楽しみください。配信テーマはX(旧Twitter)でも告知しています。